ふとんの石堂/ブログ

60年前の嫁入りふとんをリフォームする

このふとんの生地を八端と言っていましたが、第二次世界大戦の戦前から戦後は八端の生地の婚礼ふとんが一般的だったそうです。
昭和30年代から近年までの婚礼ふとんは側生地が緞子という生地。
掛布団、敷ふとん、縮みの夏掛布団が各二枚、お客様用座布団は夏用と冬用を各5枚または10枚がそろいの柄でセットになっっていた。
大正から昭和初期は、銘仙の生地で作った婚礼ふとん。
明治は木綿の生地の婚礼ふとん。
婚礼ふとんの生地だけでも時代背景が見えてきて、おもしろいですね。

娘を思う両親の愛情を嫁いでから60年たっても忘れることはありませんね。
「一度も使ったことがないのよ」とおっしゃる昔の娘さんは、思い切って仕立て直しをしてリメイクする決断に至ったというわけです。

使っていないふとんなので汚れていないからこのまま使ってもいいようなものですが、やはり中綿にも時代背景があり、重いし、硬いしおまけにサイズが小さいと三拍子がそろっています。当然、誰も嫌がって使わないでしょう。

今の時代にあったお布団に仕立て直します。
中綿には化繊綿を混ぜ込んで打ち直し。
側生地は若い方にも人気の柄に。
サイズは掛布団は150×210,敷ふとんは100×210のシングルロングサイズにします。
4.5kg入っていた掛ふとんの中綿も今度は冬用でも3kgで大丈夫。
化繊綿が混ぜ込んであるのでふっくらと柔らかい仕上がりになりました。

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